5 months ago

東日本大震災が起こった14:46 私はアポを取っていた方とお茶をしてから，居酒屋のバイトに出勤するため，いつもより早めに家を出た。 JR長町駅を過ぎた頃，電車が緊急停車し，周りの人の携帯電話の緊急地震速報が狂うように鳴り響いた。 そこから約3分間の気持ち悪い横揺れ。 電車ごと倒れるかと思った。 揺れが収まったあと，電車の中に40分ほど取り残され，誘導されて電車の非常口から外に出た。 この時点で，もし仙石線に乗っていたら，私は23年の生涯に幕を閉じていた。 長町駅まで、一列になり路線の脇を歩いた。 高校の地学のピーナッツバター先生が、長町〜利府断層が1番揺れるから気をつけるんだよ！ と言っていた言葉を思い出した。 とにかく、揺れの体感がすごかった。 駅に着いたら，3月なのに雪が降ってきて、公衆電話に並ぶ人、コンビニに並ぶ人で駅前は溢れかえっていた。 自分のガラケーは繋がらない。 公衆電話に並んでみたものの、母や祖母には繋がらなかった。 その当時，母が南小泉で働いていたので、歩いたら１時間くらいで行けるかな？と思い， 地元に帰るよりはと思って，長町駅からヒール7センチで１時間ほど歩いた。 不思議なことに、全く疲れを感じなかった。 信号の電気も外灯も消えて、車のライトだけで照らされた仙台市内。 とても不気味な中，長町駅から南小泉まで歩き続けた。 母の職場に着いたら，母はもういなかった。 出雲大社の神様を祀っている場所で、その神前の畳に布団を敷いて、一晩を過ごさせていただくことになった。 実家も出雲大社を祀っているため、手を合わせて布団に潜り込んだ。 もうすぐ寝落ちしそうな時に、携帯電話が鳴った。 母からの着信だった。 母の職場に泊めていただいていること、無事なことを伝えた。 全く繋がらなかったガラケーが、ここで繋がった。 次の日，母と祖母が車で30分かけて、迎えに来てくれた。 まだ信号は止まっているらしい。 自宅に着いてから そのあとはひたすら、崩壊した自宅の中の片付けに勤しんだ。 水道は3週間止まっていたので、 毎日近くの小学校にきてくださる自衛隊の方から給水を受けた。 たくさんの方々にお世話になりながら 育てられてきた この大好きな地元が一変した。 自分の肉親は亡くならなかったが 大切な人の大切な人が亡くなったり 家族全員が津波で流され 自決したという話を聴いた。 なんとも言えない もどかしい気持ちになった。 友人たちからは電話やメールが20件ほど入った。 よかった生きてる！と 泣きながら電話してくれた友人の安堵の声は 忘れられない。 食べ物は母が貯蔵していたので助けられたが それでも、スーパーやガソリンスタンドに何時間も並ばないと手に入れられなかった。 ガソリンスタンドに並んでいる時 ポットにホットコーヒーをつめて DSをしている母を見て 不安でしょうがなかった私は その気丈さにとても助けられた。 あれから、12年。 もうすぐ13年を迎えようとしている2024年が、 もう目の前まで来ている。 時間はどうあがいたって、待ってはくれない。 東日本大震災を経験して 価値観が変わった。 いつ明日が来なくなっても、後悔しないような毎日を送ることを。 #東日本大震災 #地震 #earthquake